白磁沓型茶盌 YZ008
¥60,000 税込
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■直径12.3cm 高台径 4.5cm 高さ 8.0cm 重量 404g
矢鋪與左衛門さんに、この茶器(抹茶碗)、白磁沓型茶盌(はくじくつがたちゃわん)について語ってもらいました。要点を抽出して、失礼ながら矢鋪さんの説明を簡略化したいと思います。
■この茶器にまつわるエピソードです。矢鋪さんが有田町のポーセリンパークという大型の観光施設で、ろくろの技術を公開し、体験教室の指導をしていた時のことです。矢鋪さんの茶器が、あるVIPの目に留まりました。
■そのVIPというのは、大徳寺の副館長、紫雲老子という方でした。大徳寺とは14世紀初頭に創立された臨済宗大徳寺派の大本山です。大徳寺は、宮本武蔵に登場する沢庵和尚を始め、名僧を輩出するとともに、茶の湯文化にも影響を与え続けてきた寺院です。
■その紫雲老子が、矢鋪さんの茶器、その他の作品に上絵の書き物(絵や文字)を残したいと言い出したそうです。周囲の勧めもあり、所蔵していた作品の幾つかを用意し、全部で30数点の作品に、紫雲老子の筆が入ったとのことです。それらを正式な扱いとするために、箱の準備をさせられ、その箱の形状などにも多くの注文がついたそうです。なにせ、箱に老子の筆書きを依頼するにも、本来なら数年も待たねばならないほどの稀少価値があったからでした。
■そのようないわくのある茶器、白磁沓型茶盌(はくじくつがたちゃわん)は、その時の原型そのものになります。紫雲老子が両手で感触を確かめ、その厚みや適度な重さ、上質な磁器の仕上がりに感じ入った、という逸品がこちらです。
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